跨境サプライチェーンマネジメントとは?

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〜グローバル時代に欠かせない物流と情報の設計力〜

「中国から商品を仕入れて、日本で販売する」
「ベトナムの工場で生産し、欧州へ輸出する」
このように、国境をまたいでモノやサービスを動かすビジネスが増える今、注目されているのが「跨境(こきょう)サプライチェーンマネジメント」です。

では、“サプライチェーンマネジメント”と“越境ECや国際貿易”がどう関係しているのか?
今回は、初心者にもわかりやすく解説します。

そもそもサプライチェーンとは?

「サプライチェーン(Supply Chain)」とは、商品が企画・原材料調達され、製造され、販売され、顧客の元に届くまでの一連の流れのことです。

この流れには、以下のような工程が含まれます:
  •  商品企画・開発
  •  材料の仕入れ・加工
  •  製造・組み立て
  •  梱包・検品
  •  海外輸送・通関
  •  倉庫管理・在庫調整
  •  販売(ECサイト・卸売)
  •  配送・返品・顧客対応

この一連の工程を「全体最適」の視点で効率化するのが「サプライチェーンマネジメント(SCM)」です。

「跨境」サプライチェーンの特徴とは?

通常のサプライチェーンに比べて、跨境(越境)取引ならではの特徴があります:
  •  複数国・地域をまたぐ言語、商習慣、法律の違い
  •  輸出入通関・インボイスなど書類の整備
  •  国際輸送(海運・航空便)のリスクとリードタイム
  •  為替変動・税制・関税への対応
  •  越境ECプラットフォーム(Amazon、Lazada、Shopee等)との連携

つまり、**「物流+貿易+IT+現地対応」**の複合的なマネジメントが求められるのです。

なぜ今、「跨境サプライチェーン管理」が重要なのか?

  1.  国際ECの拡大:日本や中国から世界中に商品を届けられる時代
  2.  価格競争からの脱却:サプライチェーンを最適化し、品質・スピード・利益率を高める
  3.  リスク分散:パンデミックや政情不安などによる遅延・混乱に対応できる体制づくり
  4.  ブランド価値向上:安定供給や丁寧な包装・配送がファンを育てる

跨境SCMに必要な要素とは?

  •  パートナーの選定力:信頼できる海外工場・物流業者・通関業者を選ぶ
  •  可視化ツールの導入:物流追跡・在庫管理・為替管理の自動化
  •  現地文化・制度の理解:交渉スタイル・休日・書類の常識など
  •  柔軟な在庫戦略:国内倉庫や転送倉庫の活用、FBA納品など

具体例:アリババ→日本Amazon販売におけるサプライチェーン

  1.  アリババで商品を選定(MOQやカスタム対応の交渉)
  2.  中国工場で製造(納期・検品・ロゴ印刷)
  3.  日本の転送倉庫に送付(FBAラベル貼付・仕分け)
  4.  Amazon倉庫に納品
  5.  顧客へ販売・出荷・返品対応

この一連を“自社だけで管理する”のはとても大変です。
だからこそ、「跨境サプライチェーンを支援するパートナー」と組むことで、初めてビジネスは加速します。

当社のサポート内容

弊社では、日本企業様向けに以下のような一気通貫の越境SCM支援を行っています:
  •  アリババOEM商品選定・交渉代行
  •  中国→日本の国際物流+通関サポート
  •  東京近郊の自社倉庫にて検品・ラベル・パッケージ対応
  •  Amazon納品・在庫管理・再発注リードタイム計画
  •  為替レート変動への柔軟対応(円建て請求可能)

まとめ|「仕入れる」ではなく「つなげて届ける」時代へ

価格だけで判断して仕入れる時代は終わり、
いま求められるのは、「どれだけ確実に、早く、品質を維持して顧客へ届けられるか」。

それを支えるのが、**跨境サプライチェーン管理(Global SCM)**です。

仕入れだけでなく、「検品」「通関」「パッケージ」「顧客まで届けるところ」まで含めた全体最適化の視点を持つことが、これからのビジネスの強さにつながります。